2023年、山田石油は、創業100年を迎えました。
これまで事業を継続できたことは日々汗を流していただいた従業員各位の不断の努力の賜物であると言えますが、なによりも、山田石油チェーンの各店舗を、ご愛顧いただいた地域の皆様のご恩を忘れてはなりません。

山田石油の企業理念は、先代、佐太郎の教えである「正直第一、身ニハ薄クシ、世ニ尽ス」です。これは山田石油の創業者孝太郎へ、第2代社長山田宏へと承け継がれています。
正直を第一として、私たちの利益は少しでいいから、世の中のためになることを仕事としようということです。「世に尽くす」という言葉には、「仕事そのものが社会貢献」というニュアンスが含まれているように感じます。

創業者孝太郎は「貴買安売」とよく言いました。貴く買って安く売るとは、良い仕入先から良い製品を適正な価格で仕入れ、仕入先にも喜んでもらい、自分の会社の経費や自らの生活費を切り詰め、見栄をはらずに質素にしてコストダウンを図り、お客様に安く品物を提供できる姿勢を貫き、それを喜びとするということです。

私たちの主要事業はガソリンスタンドです。ガソリン自体はどこで給油しても、そんなに変わりません。

値段もそれほど変わりません。では、どうやって差別化を図るのかと言えば、私たちは、「人」に力を入れています。給油所のスタッフが元気よくあいさつをするとか、親切であるとか、人を通して、値段以上の価値を感じていただき、選んでいただけることを常に目指しています。

そして、山田宏会長が掲げたのが「地域と共に」と「信用を高める」ということでした。お客様は、物を買われるとき、自分の信用する人から買いたいと思っておられます。商売をする上で、最も大切なことはお客様に信用していただくということです。

日々の努力の積み重ねで築く信用は、また一瞬で失われもします。経営者としては、常に緊張感を持ち、次の一手を考えておくことが大切だと思っています。

これからも、地域の皆様に、「私の町に、山田石油のお店があってよかった」と言っていただける会社、そして、共に働く皆さんが、この会社で働くことに誇りを持ち、有意義な人生を送ることができる会社を目指していきたいと思います。